先日のDojo&Rootsでは大変お世話になり、ありがとうございました。
本要約チャンネルスピーカーレポートをお送りします。
宜しくお願い致します。
今年1年、Dojoの最初に「本要約チャンネル」というコーナーを行う、と聞いた時、ボクの頭の中に2冊の本が浮かびました。
今回、そのうちの1冊、「バカの壁」を紹介させていただきました。
養老孟司著の、言わずと知れた大ベストセラー。
整体ともマーケティングとも全く関係のないこの本を選んだ理由。
それは、この本が発行された2003年と現在の社会情勢、世界情勢が非常に似ていること。
本の冒頭に、
『イタズラ小僧と父親、イスラム原理主義者と米国、若者と老人は何故互いに話が通じないのか。
そこに「バカの壁」が立ちはだかっているからである。
いつの間にか私たちは様々な「壁」に囲まれている。
それを知ることで気が楽になる。
世界の見方が分かってくる。
人生でぶつかる諸問題について、「共同体」「無意識」「身体」「個性」「脳」など、多様な角度から考えるためのヒントを提示する』
とあります。
「イスラム原理主義者と米国」のところに「ロシアとウクライナ、欧米諸国」と入れたら正に今の状況そのもの。
19年前から何も学んでいない人類にもあきれますが、ともかく本書から何かヒントを掴めるのでは、と思ったのです。
y=ax
これが「バカの壁」の公式です。
yは出力、xは入力、そしてaは現実の重み、つまり、その人にとっての重要度です。
どんなに様々な情報が入力されても、その人にとって関心のないことであれば、何の行動にも繋がらない。
そして、絶対の正解が1つだけあり、それ以外は全て誤りだ、という短絡的な一元論。
どちらも安易な思考停止状態です。
更に本書では、「個性を伸ばす」という無責任さ、欺瞞についても書かれています。
著者は、人として「もっと大切にするべきこと」があり、それぞれがそれを考え、周りの人達、次世代に繋ぐべきだ、と訴えているのではないか?
そして、その「もっと大切にするべきこと」は、実はマーケティングの一番重要な部分なのではないか?と思いました。
「みんな、マーケティングと集客を混同している」という師匠の言葉が頭に浮かびました。
本当に大事な事は普遍的である。
まだ読んだ事がない方は勿論、昔読んだ方も、改めて読み直していただきたい1冊です。