オカメさんのビヨンド

人の前で話すことが苦手だ。

 

開業して今年で11年目。

 

スクール入学後、師匠から人前が苦手であることを早速に見抜かれ、何度その苦境に立たされたことか分からない。

 

全くもって有難迷惑な話である。

 

この知った顔を前にして30分話す先輩の窓ってやつも、私からすれば嫌がらせの類いである。

 

 

自営業は一人だからよい。一人で出来るからよい。

 

 

責任も全部自分で背負うと同時に、掴んだ喜びもまた全て自分の力である。

 

 

しかし、このスクールのアフターケアを含むシステムは非情なほどに親切だ。

 

 

開業して飯が食えているんだから、それでいいじゃないか。

 

 

フランチャイズ料的なものだって払ってないんだし、ほっといてくれりゃいいんだ。

 

しかしながら、ここのスクールの在り方はそういうモノではないらしい。

 

 

開業して11年も経っているというのに、私は未だにここに来れば生徒になる、羽目になる。

 

ならば、その嫌がらせ「参りました!」と、そっちが言うほどに真剣に取り組んでやろう。

 

 

努力とは女のマタに力って書くんだぞ。

 

 

そうしてまた鼻息アラくまんまと乗せられ、一つ一つを掴んで今日に辿り着いている。

 

 

自分一人だったら避けた道、絶対通らない道に向かって、時にぽんっと背中を押される。

でもそれも、悪くない。

 

 

結局それは自分の道幅を広げ、バランスを測り、位置を知る標となることを経験で知って来た。

 

 

人は常に変化し、時代も変化し、同じ位置に立っていると思いきや知らぬ間に流されていることもある。

 

 

ぐるぐる回る世の中で自分が常に安定した渦の中心にいることは思うより難しい。

 

生きることを言っているのではなく、商売のこととして、そう思うのだ。

 

 

整体師と言えど、商売ができなければ困るのである。

 

こういうときに客観的で、ちょっとした親のようにうるさい眼があることは結局のところ、けっこう有難い。

 

 

だから仕方ない。

 

 

与えられた課題に本気で取り組もう。

 

 

今回はそうやって掴んできた自分なりのスタイルの持ち方、考え方を話させてもらった。

 

 

それにしても。

 

 

相手に伝わるように伝えること、相手を楽しませるサービス精神、声の抑揚、ジェスチャー、表情、雰囲気の醸し出し方、、、話すだけではないこの試練。

 

 

まだまだ道は険しいなぁ。

 

 

オカメ